原子力規制庁研究職員(技術研究調査官)の公募(新卒採用)
原子力規制庁は、工学・理学等の幅広い分野にわたり、専門的な研究に情熱を燃やす若い才能を求めています。原子力規制行政を充実・強化していくためにはこれに必要となる科学的・技術的能力の向上と強固な技術基盤の構築が重要です。技術研究・技術調査を通じてこれらを担う研究職員(技術研究調査官(研究員相当))の新規採用を行います。この採用は、「技術研究調査官」のうち「一般職の職員の給与に関する法律」による研究職俸給表の職務の級2級の官職への選考採用です。
業務内容
原子力規制庁の研究職員は、原子力規制行政における技術的課題に対応するために、自ら研究活動(安全研究)を実施し、最新知見を収集しています。これらの研究活動は、国内外の研究機関や大学と連携、協力しながら進めています。さらに、研究職員は、得られた安全研究の成果を研究論文や原子力規制委員会技術報告書等として積極的に発表・公表を行っています。
また、研究職員は、キャリアに応じて得られた、安全研究による最新知見や自らの研究の経験を活用し、原子力施設等の規制基準の制定や改正、審査、検査及び放射線防護等の規制行政における技術的な支援を行います。
研究職員は、以下の4つの部門のいずれかに配属され、自らの専門性を活かした業務に従事します。
システム安全研究部門
- 原子炉内部の冷却材・中性子・燃料の挙動及び火災・構造物劣化による原子炉施設の安全性への影響及び使用済燃料中間貯蔵施設、廃棄物管理施設、再処理施設、燃料加工施設等の核燃料サイクル施設の安全性に係る解析・評価
等、原子力施設全般に関する安全研究に従事。 - 研究で得られた成果は、原子力発電所の運転期間延長や火災防護等の審査支援及び基準類や各種ガイドの改訂や策定等に活用。
シビアアクシデント研究部門
- 原子力発電所で重大な事故が発生し、炉心損傷(炉心溶融)に至る場合、燃料から放出された放射性物質を格納容器に閉じ込めることに失敗する場合、環境中に放射性物質が放出された場合のリスク等を評価するための安全研究に従事。
- 研究で得られた成果は、原子力規制検査のリスク評価や原子力発電所の重大事故対策等の審査支援及び基準類や各種ガイドの改定や策定等に活用。
放射線・廃棄物研究部門
- 原子力施設の廃止措置、放射性廃棄物の処理・処分、放射線防護及びこれらに関する放射線計測技術等に関する安全研究に従事。
- 研究で得られた成果は、廃棄物埋設事業に係る規制基準の策定、廃棄物事業許可申請に対する審査支援、廃止措置施設に対する原子力規制検査、放射線規制関連法令等や原子力災害対策指針等への反映に活用。
地震・津波研究部門
- 地震、津波等の自然災害の影響、その影響を受ける建屋、機器等の原子力施設の安全に関する調査・研究に従事。
- 研究で得られた成果は、原子力施設の耐震・耐津波等に係わる審査支援及び関連基準類の整備等に活用。
募集対象分野
原子力規制行政は、総合的な工学系の知識が必要であることから、各研究部門において新規採用を予定する研究職員は、原子力工学だけでなく、機械/機械システム工学・建築工学・土木工学・電気電子工学・材料工学・化学工学・電子情報/情報通信工学・地震工学・津波工学・地球科学・人間工学等の幅広い調査・研究分野を対象に募集しています。
システム安全研究部門
- 軽水炉や高速炉の安全解析(工学、物理、機械)
- 核燃料の挙動解析・評価(工学、材料、機械、化学)
- 火災防護及び火災影響評価(物理、化学、電気)
- 原子炉圧力容器等の金属材料、コンクリート、ケーブル等の劣化評価、計測制御(工学、材料、機械、電気・電子、土木、建築)
- 再処理、加工施設の安全評価(化学工学、機械工学、その他)
- 使用済燃料の貯蔵・輸送の研究・調査(放射線挙動解析、機械工学)
シビアアクシデント研究部門
- 安全文化・ヒューマンファクター・人間信頼性(人文科学、社会科学、工学)
- 確率論的リスク評価(工学)
- 軽水炉の熱流動解析・評価(工学、理学)
- 事故時放射性物質のソースターム評価(工学、理学)
- 放射線被ばく評価、放射線防護対策(工学、理学)
放射線・廃棄物研究部門
- 放射線計測、放射能分析
- 放射性廃棄物の処分の水理地質環境評価、バリアシステムの性能評価
- 放射線計測・線量評価、放射線健康リスク評価
地震・津波研究部門
- 地震動評価及び津波評価
- 地震や津波、航空機等衝突に対する機器・配管系の損傷評価
選考プロセス
- 書類審査:応募資格等に適合しているかの審査
結果は、電話又はメールで連絡します。
- 第1次試験:書類審査を通過した者を対象として実施
- 試験日 4月20日(土)
- 一般的な知識及び知能等についての筆記試験(多肢選択式)
- 課題に関する理解力等についての論文試験(課題は当日提示します。)
- 結果は、電話又はメールで連絡します。
- 第2次試験:第1次試験の合格者を対象として実施
- 試験日 5月上中旬
(原子力規制庁が指定する日。日時の変更は原則として認められません。) - 人物試験(応募ポストとご自身の専門分野との適合性の確認を含む人柄・性向等に関する人物試験。)
- 第3次試験:第2次試験の合格者を対象として実施
- 試験日 5月上中旬
(原子力規制庁が指定する日。日時の変更は原則として認められません。) - 人物試験(人柄・性向等に関する人物試験。)
- 第3次試験の結果の連絡は5月下旬までに行います。
応募資格等
令和4年3月以降令和7年3月までに以下の(1)~(3)のいずれかの要件を満たす方。
- (1)大学院設置基準(昭和49年文部省令第28号。以下同じ。)に規定する大学院博士課程の修了要件を満たした者(見込みを含む。)
- (2)外国の大学院博士課程において修業し、(1)の修了要件と同等と認められる要件を満たした者(見込みを含む。)
- (3)大学院設置基準に規定する大学院修士課程の修了要件を満たした者(見込みを含む。)で高度の研究業績を有するもの
※なお(3)の要件について、令和7年3月末までに修了要件を満たしていない場合は、採用の延期又は内定の取消しとなる場合があります。
次のいずれかに該当する者は、この公募に応募できません。
- 日本の国籍を有しない者
- 国家公務員法(昭和22年法律第120号)第38条の規定により国家公務員となることができない者
- 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでの者又はその刑の執行猶予の期間中の者その他その執行を受けることがなくなるまでの者
- 一般職の国家公務員として懲戒免職の処分を受け、その処分の日から2年を経過しない者
- 日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
- 平成11年改正前の民法の規定による準禁治産の宣告を受けている者(心神耗弱を原因とするもの以外)
応募受付期間
令和6年2月22日(木)~令和6年4月4日(木)
- 電子メールによる申込:4月4日(木)までに受信日にあるものに限り受け付けます。
- 郵送による申込:4月4日(木)までの通信日付印のあるものに限り受け付けます。
応募要領
以下の(1)~(4)の書類を郵送またはメールにより、応募書類提出先まで送付してください。
- (1)申込票【指定様式1】
- (2)卒業(修了)証明書及び成績証明書(大学卒業から、全て)
- ※現在在学中の方は卒業(修了)見込み証明書も合わせてご提出ください。
- ※応募時に書類の用意が間に合わない等の事情がある場合には、新規採用担当まで御連絡ください。
- (3)自らの研究分野及び研究内容を示した書類(A4、2枚以内に収めること。)
- (4)研究業績の一覧及び提出できる場合はその業績を示す書類(写し) (一覧については【指定様式2】を使用し、研究業績を示す書類については直近のもの及び代表的なもの数点を添付するものとする。)
- (注1)応募された書類の秘密は保持されますが、返却しないことを予めご了承願います。
- (注2)応募書類は、手書き、タイプは問いません。
- (注3)応募書類について郵送での提出の場合、(1)、(3)及び(4)は折らないように1つの封筒にいれてください。
応募書類提出先
郵送:〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル 原子力規制庁長官官房人事課 新規採用担当
・封筒の表面に、赤色で「原子力規制庁研究職員の公募(新卒採用)応募書類在中」と記載すること。
電子メール:recruit_nra@nra.go.jp
・件名を「原子力規制庁研究職員の公募(新卒採用)応募_氏名」とし、提出書類を添付すること。
過去の試験問題
過去の問題は「研究職採用の過去の試験問題」より閲覧できます。
試験の内容に関する質問は一切お答えできません。
採用予定時期
令和7年4月
すでに課程を修了している等の早期入庁が可能な場合は、当庁の都合にもよりますが、令和7年4月以前の入庁が可能です。なお、早期入庁が可能かどうかで採用上の有利・不利はありません。
採用予定人数
最大7名
勤務地
勤務地は、原則として原子力規制庁本庁(東京都港区六本木1-9-9)です。
なお、採用時の業務内容が固定されるものではなく、キャリアアップの一環で業務の変更があり得ますので、勤務地もまた固定されるものではありません。
勤務時間
7時間45分/日
※必要に応じ残業あり
給与・手当
給与は、「一般職の職員の給与に関する法律」に基づき支給されます。給与額は学歴、経験等を勘案して算定されます。
- 給与の例:東京都特別区内(原子力規制庁本庁)に勤務する場合における令和6年2月1日の給与の例です(本府省業務調整手当、地域手当を含む)。
- 博士課程修了 326,800円 研究職俸給表 2級25号俸の場合
- 修士課程修了 292,840円 研究職俸給表 2級13号俸の場合
- 上記のほか次のような諸手当が支給されます。
- 扶養手当:扶養親族のある者に、子月額10,000円等
- 住居手当:借家(賃貸のアパート等)に住んでいる者等に、月額最高28,000円
- 通勤手当:交通機関等を利用している者に、1箇月当たり最高55,000円
- 期末・勤勉手当(いわゆるボーナス):1年間に俸給などの約4.5月分
休日・休暇
- 原則として土・日曜日及び祝日等の休日は休みです。
- 休暇には、年次休暇(年20日(4月1日採用の場合、採用の年は15日)。残日数は20日を限度として翌年に繰越し。)のほか、病気休暇、特別休暇(夏季・結婚・産前産後・妻の出産・子の看護・忌引等)及び介護休暇等があります。
- また、ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭生活の両立)支援制度として、育児休業制度等があります。
その他
応募及び選考に係る一切の費用は、応募者の負担となります。
お問い合わせ先
長官官房人事課 新規採用担当
-
電話(直通)03-3581-3352
-
メールアドレスrecruit_nra@nra.go.jp