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軽水炉の重大事故における格納容器機能喪失及び確率論的リスク評価に係る解析手法の整備(平成29年度~令和4年度)

研究概要

研究課題

新規制基準への適合性審査や事業者が行う安全性向上評価において、事業者から提出される重大事故対策の妥当性を判断するためには技術的根拠が必要です。判断に用いる技術的根拠が確かで合理的なものとなるように、継続的に最新知見を取得して技術的根拠に反映・改善することは、原子力の安全性向上において重要な課題です。また、原子力の規制において、リスク情報を活用するためにも最新知見を継続的に拡充することが必要です。

研究項目

本プロジェクトでは、国内外の最新知見を反映して、(1)格納容器破損防止対策評価手法、(2)確率論的リスク評価に関連する評価技術、(3)放射性物質が環境中に放出された場合の影響を評価する環境影響評価手法の整備を行います。

研究内容

(1)では、重大事故総合解析コードMELCOR(注1)による事故進展解析を実施し、事故の進展の特徴に応じて格納容器の外に放出されるソースタームの類型化を行うための手法を整備します。
注1(MELCOR):米国NRCとサンディア国立研究所が開発したシビアアクシデント事象の発生から格納容器破損に至るまでのプラント挙動を解析するための総合解析コード

(2)では、レベル2確率論的リスク評価(PRA)(注2)において、事業者が用いたPRA手法等の確認に必要な知見を蓄積します。また、レベル3PRA(注3)へのリスク情報の受け渡しの手段を検討し、起因事象の発生から環境に放出された放射性物質による公衆への影響等まで一貫したモデルにより評価できる手法の整備を進めます(図1)。

  • 注2(レベル2確率論的リスク評価):炉心損傷に至ったあとに、格納容器の外側に放出される放射性物質の量や種類、放出のタイミングと、そのような事象が起きる頻度を評価すること。
  • 注3(レベル3確率論的リスク評価):環境中への放射性物質放出による公衆への影響並びに土地及び食物汚染等、その他の社会的影響を評価すること。

格納容器機能喪失頻度及び環境への放射性物質放出量評価手法等の整備の画像
図1 格納容器機能喪失頻度及び環境への放射性物質放出量評価手法等の整備

(3)では、放射性物質の大気、海洋及び陸上の動態モデルを統合した環境拡散評価手法を整備します。また、被ばく評価における建屋等による遮蔽効果の評価手法を整備します。

成果の活用先

本プロジェクトで得られた成果は、新規制基準における事故シーケンス選定、格納容器破損防止対策の有効性評価等に係る審査に適宜活用されます。また、将来的な安全性向上に係る評価の高度化や原子力規制検査における指摘事項の重要度評価に活用されるPRAの確認に適宜活用されます。

上記のより詳しい内容については、研究計画をご覧ください。

研究計画

令和4年度安全研究計画【PDF:15.4MB】
(67~73ページ)

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