第13回日本原子力学会炉物理部会賞奨励賞を受賞
2019年9月11日
令和元年9月11日に富山大学五福キャンパスにおいて、第13回日本原子力学会炉物理部会賞の授与式が行われ、技術基盤グループシステム安全研究部門の藤田達也技術研究調査官が奨励賞を受賞しました。
日本原子力学会炉物理部会賞奨励賞は、原子炉物理学分野の若手研究者・技術者の奨励を目的として、本分野において優れた活動を行っている若手研究者・技術者に対して贈呈されます。
技術基盤グループ
システム安全研究部門
藤田達也 技術研究調査官
受賞テーマ
国産核データJENDL-4.0およびCASMO5/TRACE/PARCSを用いたSPERT-III実験の解析および不確かさ評価
受賞研究の概要
- 運転時の異常な過渡変化及び設計基準事象の解析を実施するため、最新知見に基づく解析コード一式(集合体核特性解析コードCASMO5及び3次元核熱結合解析コードTRACE/PARCS)を導入・整備し、国産の評価済み核データライブラリJENDL-4.0を使用した解析に取り組んだ。
- SPERT-III E炉心で実施された反応度投入実験の過渡解析を実施することで、CASMO5/TRACE/PARCS+JENDL-4.0の解析精度を確認するとともに、近年の炉物理研究で注目されていた共鳴上方散乱モデル(過渡変化時の重要な負のフィードバック効果の1つであるドップラー温度反応度係数に影響する)が、炉心ピーク出力などの過渡解析結果に与える影響を評価した。
※関連する研究成果
Journal of Nuclear Science end Technology
さらに、上記過渡解析において、JENDL-4.0で整備された核反応断面積の共分散データを活用することで、ランダムサンプリング法に基づく核データ起因の不確かさ評価に関する試解析も併せて実施し、知見を取得した。
※関連する研究成果
第6回「炉物理専門研究会」(京都大学ホームページ)